先日の
オトメユリのところで、別名をヒメサユリというと書きました。
自生地ではそちらのほうが一般的なのだとか・・・
ところが、実はヒメユリという名の別のユリがあるからちとややこしい。(笑)
こちらはヒメユリがご本名。
本州、四国、九州、および中国大陸にかけて分布する小型のユリで、花径5〜8cm。
星型で上向き咲きのところから英名をstar lilyというのだそうです。
この朱赤色のほか黄色の花もあります。開花期は6〜7月。
古くから栽培され、切花や鉢物に利用されています。ちなみにこれ↑は切花。
万葉集に
“夏の野の繁みに咲ける姫百合(ひめゆり)の知らえぬ恋は苦しきものそ” (大伴坂上郎女)
と登場しています。
小さい花ながらぱっと人目を引く鮮やかな花ですもの。
オトメユリのうつむいた楚々とした風情とはまったく逆ですが、このコもその可愛らしさ・美しさでその昔から慈しまれてきた花なんですね。
しかし残念なことに、現在自生のヒメユリは絶滅危惧種に指定されています。