3月は雨で始まりました。
ちょっと前までの気象状況からすれば雪になっても不思議はなさそうなのに、このところ雨ってことはやっぱり春が近づいてるってことなんでしょうか。
さーて、3月といえばまずお雛祭り。
世の中がピンクピンクしてますねえ。(笑)
ねこじゃらしでも切り花のモモがぷっくりとちょうどよく開いてますよ。
去年は
2月14日に載せたようですが、今年はとにかく寒かったのでモモの仕入れが遅くなりました。
なにしろこの切り花のモモは温度と湿度を調節して早咲きさせたものなので、寒さに弱いんです。ホントなら旧暦の3月、今の4月になってやっと咲く花なんですもの。
お雛さまにはなくてはならない花ですが、切り花できれいに咲かせるのはけっこう難しい。(涙)
「三月ひなの月」という本を子どもの頃持っていました。
“とっても思い出の詰まったお雛さまを戦争で失ってしまったおかあさんが、そのなくしたお雛さまへの思い入れが強すぎて自分の娘にお雛さまを用意する事ができません。
何度お雛さまを買おうと出かけても納得するお雛さまに出会えないのです。
女の子がいるのにお雛さまを飾らない家。
娘は自分のお雛さまがない淋しさを、熱心に今はない自分のお雛さまの事を繰り返す母にずっと言えずにいました。
小学校高学年になるまで毎年3月は母と娘にとって心の重い月だったのです。
きっきけがなんだったのか、今ちょっと思い出せませんが、ある時娘がついに叫んでしまいます。安物だって何だって自分のお雛さまが欲しい!私だって自分のお雛さまが飾りたい!と。
しばらく気まずい日々が続いて、その年の雛祭り、娘のために母親は折り紙のひな人形を作りました。初めて娘のお雛さまが飾られたのです。
その夜、母親は自分のお雛さまが奈良一刀彫のお雛さまだった事がわかったと娘に話します。これから何年かかけて娘のために奈良一刀彫のお雛さまを揃えようと。
娘はこの折り紙のお雛さまでいいといいます。
母と娘の心のしこりがほどけました。
折り紙のお雛さまも大切にして、一刀彫のお雛さまも揃えようと・・・
三月雛の月、ぽっと心が温かくなるそんな月になりました。”というお話。
長々と書いてしまいましたが、ねこじゃらしも子どもの頃、お雛さまが欲しかったんです。
ねこじゃらしのお雛さまは「娘道成寺」とか「春駒」とか「八重垣姫」とかの日本人形で、お内裏さまとお雛さま、三人官女、五人囃子ではなかったの。
お雛さまがなくて淋しい思いをしたわけではありませんが、段飾りのお雛さまがとってもうらやましかったんですね。(笑)
今となってはすっきりと立ち雛なんかのほうがすきですけど。
モモの花を写していたら、ふっと思い出してしまいましたとさ。(笑)
追記 「三月ひなの月」は石井 桃子さんの本で今も出ているようです。